Spec Sharp
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パラダイム | マルチパラダイム: 構造化, 命令型, オブジェクト指向, イベント駆動, 関数型, 契約 |
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登場時期 | 2004年 |
設計者 | Microsoft Research |
開発者 | Microsoft Research |
最新リリース | SpecSharp 2011-10-03/ 2011年10月7日 |
型付け | 静的型付け, 強い型付け, 安全, 公称的派生型 |
影響を受けた言語 | C#, Eiffel |
影響を与えた言語 | Sing# |
ウェブサイト |
research |
Spec#とは、C#にEiffel風の仕様記述言語的要素を追加したプログラミング言語である。Spec#ではオブジェクト不変条件・事前条件・事後条件などの契約を記述するための構文を持つ。ESC/Javaのように、定理証明機を用いた静的検証ツールを持っており、不変条件の多くを静的に検証できる。
.NET Framework 4.0におけるコードコントラクトAPIはSpec#とともに発展してきた。 Spec#はSing#の基礎にもなっている。
特徴
[編集]C#と比べ、Spec#には以下の要素を持つ。
- null非許容参照型
- 事前条件・事後条件を書くための構文
- Java風の検査例外
- 簡易構文
例
[編集]事前条件・事後条件・null非許容参照型を用いた例を以下に示す。(ブラウザ上でSpec#を試す)
static int Main(string![] args)
requires args.Length > 0;
ensures return == 0;
{
foreach(string arg in args)
{
Console.WriteLine(arg);
}
return 0;
}
!
はnull非許容参照型である。argsはnullであってはいけない。requires
は事前条件である。この例ではargsの数が0以下であることは許されない。ensures
事後条件である。Main関数は0を返さなければならない。
Sing#
[編集]Sing#はMicrosoft ResearchがSingularity(OS)を開発するためにSpec#を拡張した言語である。Sing#では低水準プログラミング言語におけるチャネルと契約を扱える。
脚注
[編集]出典
[編集]- Barnett, M., K. R. M. Leino, W. Schulte, "The Spec# Programming System: An Overview." Proceedings of Construction and Analysis of Safe, Secure and Interoperable Smart Devices (CASSIS), Marseilles. Springer-Verlag, 2004.